
「毎日気を使い、声をかけても無反応」。
大人の発達障害のパートナーや家族を支える日々で、次第に自分が壊れていくような疲れや孤独感を覚える人は少なくありません。
カサンドラ症候群という状態に陥り、身体や心の症状が悪化した結果、病院でうつ病と診断される——この流れは実は珍しくない現実です。
本記事の前編では、カサンドラ症候群からうつ病発症、障害年金申請までの経緯・実体験をリアルに紹介します。
カサンドラ症候群とは何か
カサンドラ症候群とは、発達障害(ASD・ADHDなど)の家族やパートナーとのコミュニケーションの困難から生じる心身の不調の状態を指します。
特徴は、感情的孤独、理解されない苦しみ、抑うつ・不安・睡眠障害・自己肯定感の低下などが日常的に現れることです。
「自分ばかり頑張っている」「誰にも分かってもらえない」——そんな思いが日々積み重なり、やがて慢性的な症状となります。
病院受診〜うつ病診断まで
カサンドラ症候群は医学的な診断名ではありませんが、実際に病院を受診すると「うつ病」「適応障害」「不安障害」「PTSD」などの診断名が付く場合が多いです。
【受診時の主な症状】
- 気分の沈みが常に続き、楽しさを感じられない
- 眠れない・食欲がない・頭痛やめまい
- 激しい罪悪感や無力感
- 日常生活(仕事・家事)が続けられない
これらの症状が強くなったとき、精神科や心療内科・メンタルクリニックを受診します。
医師には「パートナー・家族との関係が原因で心身が限界」「自分を責めてばかりで生活に支障が出ている」など、率直に話すことが大切です。
うつ病と診断されたらどうなるか
診断後は、薬物療法やカウンセリング、生活支援などさまざまな治療がスタートします。
症状が長期化し、働くことが難しくなった場合、社会保障制度の利用が検討できる段階になります。
その一つが「障害年金」の申請です。
障害年金受給の流れ(概要)
1)診断書(精神科医作成)が必須
2)症状や生活への支障度、実際の困り事を文章でまとめる(病歴・就労状況等申立書)
3)医師と相談しながら障害年金申請書類を提出
4)審査〜認定〜受給開始
なお、うつ病などの「精神障害」で障害年金を申請する場合のポイントは、
“単なる気分の落ち込み”だけでなく、「社会生活・日常生活がどれだけ制限されているか」が重視されます。
体験談:カサンドラ症候群から障害年金申請まで
例えばAさん(40代女性・会社員)は、ASDの夫を支え続けるうちに強い孤独感、不眠・食欲不振・虚無感から精神科受診。
カサンドラ症候群の二次障害として「うつ病」と診断され、休職。約6ヶ月の通院治療・自宅療養を経て就労困難と判定され、障害年金申請を開始。
Aさんの場合、「家事をこなせず外出も難しい」「他者との意思疎通が困難」という状況が書類で詳細に説明されたことで、障害年金2級の認定を受けました。
うつ病による障害年金はどんな制度?
障害年金は、身体・精神両方の障害を対象とする年金です。
精神疾患(うつ病・発達障害含む)でも、一定の要件を満たせば申請・受給が可能です。
【要件】
- 医師の診断書と、生活上の制限を説明する申立書
- 病状が長期または回復見込み低く、そのため働くこと・日常生活が著しく困難
ここからは、「等級別の障害年金でもらえる金額の具体例」「申請時の注意点」「カサンドラ症候群当事者へのアドバイス」を詳しく解説します。
自分の健康を守ることは、誰にも責められるべきものではありません。このような救済制度や支援を上手に使い、大切な人生を取り戻す勇気を持ちましょう。
障害年金の等級ごとにもらえる金額
カサンドラ症候群からうつ病を発症し、障害年金を受給できるようになると、実際にどれくらいの金額が生活費として支給されるのでしょうか。ここでは障害年金の制度について、等級ごとにわかりやすく解説します。
【障害基礎年金(国民年金加入の場合)】
- 1級:年間1,039,625円+子ども加算
- 2級:年間831,700円+子ども加算
基礎年金は、主に自営業者や専業主婦・パートなど厚生年金に加入していない人が対象です。
【障害厚生年金(会社員・公務員など厚生年金加入者)】
- 1級:報酬比例の年金額×1.25+配偶者加算
- 2級:報酬比例の年金額+配偶者加算
- 3級:報酬比例の年金額(最低保証額は623,800円/年)
厚生年金加入歴が長いほど、報酬比例部分が大きくなり、受給額も増えます。
目安として、2級で年間約100万円前後、1級は約120~200万円程度になることが多いです。
実際の受給例・事例集
- うつ病で障害厚生年金2級を取得し年間約120万円受給
- うつ病で障害基礎年金1級を受給し年間98万円
- ADHDや発達障害で障害基礎年金2級(年間約78万円)、厚生年金2級(年間約180万円)
- 各種の遡及請求(さかのぼり請求)をした場合、数百万円の一時金となることも
申請時の注意点
- 「カサンドラ症候群」単体は障害年金の対象外
カサンドラ症候群そのものは正式な診断名ではないため、障害年金の対象にはなりません。ただし、症状がうつ病や適応障害などに発展した場合は“精神疾患”として受給対象になります。 - 日常生活への支障を具体的に伝えることが決め手
等級認定は「どれだけ生活や仕事に制限が出ているか」が評価点です。病歴や就労状態、毎日の家事・コミュニケーションや通院サポートの要否など“リアルな困りごと”を詳細に申立書や診断書に反映することがポイント。 - 診断書や申立書は専門家・社労士に相談を
可能であれば障害年金専門の社会保険労務士などに相談し、書類作成を手伝ってもらうと認定率が高まります。初回の相談無料などを使うのも一案です。
生活再建のために――受給後の暮らしと当事者へのアドバイス
障害年金を受給できることで、家計の不安が和らぎ、治療や生活安定の余裕が生まれます。
得られるお金は決して贅沢できるほど十分ではないものの、「社会の安心枠」として大きな心理的支えになります。
- 可能なら「障害年金+短時間就労・在宅ワーク」で収入の柱を複数持つ
- 生活保護、医療費助成制度など他の社会保障も併用検討
- 必要に応じて自治体や福祉事務所、カウンセリング・相談事業などでサポート拡充
「もう頑張れない」と思った時は、無理せずSOSを出して良いのです。
社会制度は、あなたや家族を守るために存在しています。
「助けを求めていい」自分になる
カサンドラ症候群が引き金でうつ病となり、障害年金という制度にたどり着く人は年々増えています。
受給までの手続きは複雑ですが、「生活や人生そのものを守る」ための大切な選択肢です。
制度を上手に活用し、少しずつ自分と家族の暮らしを取り戻しましょう。あなたが「助けを求めていい」と認めることで、きっと今より穏やかな日々が始まります。
※記事内容は2025年10月時点の公的情報を元に整理しています。具体的な金額や条件は年度ごとに変動するため、申請前に必ず最新の公式情報や専門家(社労士・年金事務所等)にご相談ください。


コメント
コメントありがとうございます。
この記事があなたの役に立てば幸いです。
障害年金は難しくもありますが、私たちの支えになってくれる制度です。
ぜひ活用してあなたの心と体を守ってください。
これからもあなたの健康が守られますように。
Thank you for your comment.
I hope this article was helpful to you.
Disability pensions can be difficult, but they are a system that supports us.
Please make use of them to protect your mind and body.
I hope your health continues to be protected.
Remarkable! Its in fact remarkable article, I have
got much clear idea on the topic of from this article.